[国会]6/24 日本会議国会議員懇談会、金美齢氏を講師に勉強会-「台湾学生運動と中国問題」

国会議員

6月24日、衆議員会館で日本会議国会議員懇談会主催の「台湾」勉強会が開催されました。講師は、評論家の金美齢氏。

台湾では「サービス貿易協定」の問題で、昨年3月、馬英九政権が中・台で結んだ「サービス協定」を巡る問題に対して、日本の国会にあたる台湾立法院を学生が占拠し、約50万人の市民が立法院の周辺を取り囲み、「協定」に反対する運動が起こりました。
この問題について、「台湾・サービス貿易協定問題-学生運動の背景および中国問題」をテーマに、台湾総統府国策顧問も務められた金美齢氏にお招きしました。

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はじめに、日本会議国会議員懇談会の平沼赳夫会長が挨拶で、「台湾の国立故宮博物院の文物が東京の国立博物館で展示されることになったが、一部のポスターなどで、『国立』が抜けており、大騒動となった。担当者がこの問題のある印刷物を徹夜で全て撤去してようやく台湾側もその開催に承知をしてくれた。日本以外でも、この展示が『国立』という文字をつけて開催されており、しかも中国公使も承知しているのに、中国におもねっているのか解らないが、あえて外してこの大騒動が起きた」と、日本の外交姿勢の問題を指摘された。

勉強会で金美齢氏は、「平沼会長からお話しのように、ポスター一つで大騒ぎをした。日本は、どれだけいじましいかという象徴的な出来事だ。何かというと中国に配慮し、自制して、誰も何も言わないのにそのようないじましいことをしているのが今までの日本。私は55年滞在していて日本の存在感がどんどん低下しているのをこの目で見てきた」と、厳しく指摘。

そして、今回の学生運動について、「学生たちは、台湾が中国に飲み込まれてしまうのではないかと危機感を感じている。まず経済、やがては政治的にも中国というブラックホールに飲み込まれてしまうのではという危機感が学生を動かした。李登輝さんが総統に就任した直後、『万年国会』の廃止などを求めて『野ゆり学運』と呼ばれた学生運動が行われたが、李登輝さんは、学生をバスで総統府まで連れてきて直接話合いに応じた。これが台湾民主化のターニングポイントになった。台湾では、学生運動が非常に大きなターニングポイントになっている。台湾が中国の手に落ちれば、次は尖閣、沖縄、日本です。今年秋、台湾で地方統一選が行われるが、この選挙結果は、次の総統選挙にも必ず影響する。台湾が台湾であるための選択をしていく時に、日本に何ができるか考えてもらいたい」と提言されました。その後、出席した国会議員からは活発に質疑応答が交わされました。

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