皇太子(浩宮)殿下ご誕生に際して、衆参両院が決議した「賀詞」
(「国会会議録」より)
昭和三十五年二月二十五日(木曜日)
第34回衆議院本会議
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。
日程第一 皇孫殿下御誕生につき天皇陛下並びに皇太子殿下に賀詞を差し上げるの件
○議長(清瀬一郎君) 去る二十三日、皇孫殿下が御誕生あそばされましたことは、全国民とともに私どもの心からお喜び申し上げるところでございます。(拍手)
議長は、昨二十四日、皇居に参上いたし、両陛下並びに皇太子殿下にお目にかかり、お祝いの言葉を申し上げました。
つきましては、本院は、慶祝の意を表するため、特に院議をもって天皇陛下並びに皇太子殿下に賀詞を差し上げたいと存じます。(拍手)なお、この文案の起草は議長に一任せられたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
つきましては、議長の手元において起草いたしました文案を朗読いたします。
天皇陛下に差し上げる賀詞
このたび皇孫殿下のめでたく御誕生遊ばされましたことは、国民のあげてお喜び申し上げるところであります。
ここに衆議院は、国民を代表して、うやうやしく慶祝の誠を表わし、あわせて皇室の御繁栄を祈り上げます。
〔拍手〕
皇太子殿下に差し上げる賀詞
このたび親王殿下のめでたく御誕生遊ばされましたことは、国民のこぞつてお喜び申し上げるところであります。
ここに衆議院は、国民を代表して、つつしんで慶賀の誠を表わし、あわせて親王殿下の御隆運を祈り上げます。
〔拍手〕
ただいま朗読いたしました文案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(清瀬一郎君) 起立総員。よって、賀詞の文案は全会一致可決いたしました。(拍手)
ただいま御決議に相なりました賀詞は、御都合を伺って差し上げることといたします。
昭和三十五年二月二十六日(金曜日)
第34回参議院本会議
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
日程第一、皇孫殿下御誕生につき慶賀の意を表する件、
去る二十三日、皇孫殿下が御誕生になりましたことは、まことに喜びにたえません。議長は、とりあえず翌二十四日、議院を代表して、皇居において、天皇、皇后両陛下に拝謁し、皇孫殿下御誕生につき、お祝いの言葉を申し上げ、次いで、皇太子殿下にお目にかかり、親王殿下御誕生につき、お祝いの言葉を申し上げましたが、さらに慶賀の意を表するため、院議をもって、天皇陛下並びに皇太子殿下に賀詞を奉呈することとし、その案文の起草は議長に一任せられたいと存じます。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。
議長において起草いたしました案文を朗読いたします。
天皇陛下にささげる賀詞案
早春のよき日に、皇孫殿下が御誕生になりましたことは、国民のひとしく喜びとするところであります。
ここに参議院は、国民を代表し、院議をもってつつしんで慶賀の意を表します。
皇太子殿下にささげる賀詞案
早春のよき日に、親王殿下が御誕生になりましたことは、国民のひとしく喜びとするところであります。皇太子、皇太子妃両殿下の御健勝と、親王殿下のおすこやかな御成育を、お祈り申し上げます。
ここに参議院は、国民を代表し、院議をもってつつしんで慶祝の意を表します。
ただいま朗読いたしました案文の通り決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。賀詞の奉呈方は、議長において取り計らいます。